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「どうしてそんなに心配するの?」
「どうしてそんなにのんびりしていられるの?」
夫婦で旅行の計画を立てていたときのことです。
一人は、天気や交通機関の乱れ、忘れ物、渋滞など、起こり得る問題を次々と考え、「念のため、こちらも準備しておこう」と提案します。
ところが、もう一人は「まだ何も起きていないのだから、そんなに心配しなくても大丈夫」と答えます。
すると前者は、「この人は危機感がない」と感じ、後者は、「この人は心配しすぎだ」と感じてしまいます。
実は、このような行き違いは、性格の良し悪しではなく、物事への向き合い方の違いから生まれていることがあります。
文化人類学者シャーウッド・リンゲンフェルターは、この違いを**「クライシス・オリエンテーション(危機志向)」と「ノン・クライシス・オリエンテーション(平穏志向)」**という二つの傾向として説明しています。
危機志向の人は、起こり得る問題を前もって考え、準備することに安心を感じます。従って綿密な計画と予測が得意です。
一方、平穏志向の人は、問題が実際に起きてから対応すればよいと考え、今ある平穏や安心を大切にします。こういう人は緊急の危機対応の経験が豊富でそのためのスキルを持っています。
どちらが正しいということではありません。しかし、お互いの違いを知らないままでいると、「心配性」「無責任」「悲観的」「楽観的」といった評価につながり、人間関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。
しかし両者が協力し合えば、ベストの仕事ができます。
ACT心理相談室では、このような考え方や感じ方の違いを一緒に整理し、お互いを責めるのではなく、理解し合いながらより良い関係を築いていくお手伝いをしています。